Category Archives: 建築

明治村

所属している建築士会の研修で明治村に行って来ました。
先月から建築写真家の方に講師をお願いして建築写真講座を行なっていて、 今月はその実践編と名建築を見るという目的でした。

当日は一日中雨。
天候は残念でしたが、他のお客さんが少なかったので内観写真は思う存分撮れました。
主に絞りと露出補正について教えてもらいながらの実践で、三脚も持参したのでかなり良い感じで撮れていると思っていました。カメラの小さなモニタで見ていた時は、、、が。

自宅に帰って大きな画面で見たら絞りが足りずピンが甘かったり、妙に仰角で変なパースがかかっていたりでガッカリでした。
でも、これまで気にしていなかった露出補正を使い、『目で見たものに近い』明るさで撮れてはいたので講座を受けた甲斐はありました。

巨匠・ライトの名建築、旧帝国ホテルを題材に、建築写真家の先生の講義を受けられたのはとても貴重な体験でした。

全国城下町シンポジウム

先週末、青年会議所主催の『全国城下町シンポジウム』という会合があり、
安藤忠雄氏の講演と湧水案内のボランティアに呼ばれていたので出かけてきました。

安藤さんの講演会は途中までしか聞けませんでしたが、震災復興の話など最近の話もあり、
『仕事がなければ自分で作れ』というメッセージがあちこちにあって元気と勇気をいただけました。

著書『連戦連敗』を買ってサインも頂いてきました。
去年から一年で藤森照信氏、伊東豊雄氏、安藤忠雄氏と、私の中の3大建築家のサインを
集めることができました。

サインを貰って喜んでいるだけではいけない。
いつかは自分もサインを求められる側になりたいものだと、
安藤さんの話を聞いて思いました。

ArchiFuture2010

日本最大級のBIMイベント、ArchiFuture2010に行ってきました。
BIMとは、何度か話題に上げていますがビルディング・インフォメーション・モデリングといい、計画段階からコンピュータ上に仮想建築物を作り、様々な角度から建物を検討していく手法です。
3Dで意匠・構造・設備を整合させながら進める設計手法でもあり、初期段階からボリューム、空調や日影等の環境負荷、外観、工事費などをシミュレートでき、施工現場、竣工後のメンテナンスにも役立てることを意図しています。

そんなイイ事だらけのBIMですが、まだ中小の物件まで普及しない理由は、ソフトが高価で専門的過ぎ、互換性がないのでプロジェクトに関わるクライアント・設計者・施工者の足並みが揃わないことが原因と思っています。

私のSketchUPを使った建築シミュレーションはそんなBIMのボトムアップアプローチで、小さな物件でも手軽に3Dを取り入れることを目指しています。
合言葉は『お茶の間にBIMを』ってな具合でやっています。

ソフト会社もプラットフォームの主導権争いの愚に気づき、やっと汎用性を持つOpenBIMという形を取り始めたので、いずれはSketchUPも私の活動もその中に統合されていくものと思います。

さて、前置きが長くなりましたが、そんなBIMのイベントがArchiFuture2010として、著名な建築家やBIMソフトメーカーを招いて、東京の有明で開催されました。

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SketchUPから建築模型作成

精密に作らた建築模型は技術と根気の芸術だと思います。

自称SketchUP職人の私はほとんど模型を作りません。
と言うか、建築模型はハッキリ言って苦手で、模型作りの技術は学生時代から進歩していなく、
可能な限り避けてきた道です。

そんな私が久々に模型作りをすることになったので、SketchUPデータを活かしつつ
最低限の技術で模型を作る方法をまとめてみます。
無謀にもテクスチャ入りの模型に挑戦してみます。出来栄えは如何に!?

今回は第一回、【型紙作り編】です。 Continue reading

模様替えシミュレーション

居酒屋をやっている友人から、模様替えのシミュレーションの話を頂きました。
早速現地を実測しモデルを作成、何パターンかで壁のテクスチャを設定し
レンダリングをしてみました。

欧米の大工の格言で 『二度測って 切るのは一度』 というのがあるそうです。

設計・シミュレーションをきっちり行って、目指している空間を一発で作る。
イメージの不一致から起こる 『やり直し』を、費用のウエイトの一番重い工事から
安い設計へとシフトすることはとても意味の有ることだと思います。

ただ目下の問題は 『モノは有料、設計はタダ』 みたいな風潮が蔓延している世の中で、
シミュレーションの有効性を如何に説くかというところにあります。

リベンジ

以前、蔵のことについて、なくなっていく建物に対して何もできなかったことを書きました。
そこで今回、蔵を題材としたコンペを見つけたので参加することにしました。

締め切りも近く、どこまでつくりこめるか分かりませんが、
まずは挑戦し、自分の中に答えを持つことが大切。
自分のプレゼンの力量を把握する上でもコンペはいいと思います。

『現地集合』

松本の街中を歩いていると、居酒屋の看板で『現地集合』という文字が目に入りました。
 『現地集合』
なんとフリーダムな匂いのする言葉でしょう。

高校のとき北海道にいたのですが、何の交通機関もないキャンプ場に
『現地集合』となるクラス旅行がありました。
帰りのバスだけ全員で乗り、現地までは2~4人程度の小グループで移動。
移動方法も自由で、途中どこかで1泊することがルールでした。

私のグループは行けるところまで電車でいき、そこで民宿に素泊まりし、
そこからはヒッチハイクと徒歩という、比較的無難な方法でたどり着きました。
現地に集合し、キャンプファイヤーをしながら、どうやって来たかを発表するのですが、
ツワモノのグループはヒッチハイクを重ね、一度青森まで船で渡ったり、
全行程徒歩だったり、野宿をしたり、琥珀色の発泡性液体を飲んだの飲まないだの、
さまざまな武勇伝が生まれました。
ちょっとした『スタンド・バイ・ミー』のようでした。

北海道という土地が牧歌的で、進学校でデキる連中が多かったこともありますが、
先生と生徒の信頼関係が強かったのは確かです。
もちろん(表立った)問題は起こらず、良い思い出となるクラス旅行となりました。

信頼するなら手綱を放す。なかなか難しいことです。
最近のルールだらけの世の中では
盗んだバイクで走り出したくなるのも分かる気がします。
建築業界もルールの厳格化の一途。
政権交代で責任逃れ・ルール頼りの弱腰行政も改善されるといいのですが。

小学校のころ『家に着くまでが遠足です』と事なかれ主義の先生は言ったけど
人生そのものが目的地の決まっていない遠足だと、大人になって思います。

失われた風景

Googleの出しているPicasa3というソフトで、撮り溜めた写真を整理していたところ、
もう見られなくなってしまった風景が出てきました。

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東京ビッグサイト

『監理建築士講習会』に参加してきました。

監理建築士講習会とは去年から始まった、
設計事務所を開設するために必要な『監理建築士』に
なるために必要な講習です。

こうやって書いてみるとアネハ以来、設計業界は『ーために必要な』
ことづくめになった気がします、、、。

長野県内では今年度はしばらく開催の見込みがないので
さいたま市の実家に戻り、東京で参加してきました。

会場はなんと東京ビッグサイト。
建築的には『バブルの遺産』などといわれのある建物ですが、
行くのは初めてでした。
長野会場より圧倒的に高い会場利用料のはずですが、
同じ金額で受講できたのはラッキーと言えます。

新都市の雰囲気や異様なスケール感はパリ郊外にあるラ・デファンス
の新凱旋門の下にたった時のことを思い出しました。

でも、今回一番見たかった建物は
ビッグサイトのすぐそばにある『パナソニックセンター』です。

ルーバーやDPGカーテンウォール、LED超大型モニタなど
現代建築を代表する素材をふんだんに使った、
いかにも現代的な建築なのですが、カッコいい。

面やブロックで見せるというのも最近の建築ではありがちですが、
エッジの見せ方、組み合わせ方、バランスが良く、
有明の広い空をバックに、あえて低く抑えられた姿がなんともニクイ。
よくできた現代建築のお手本のような建物だと思います。

八時間にわたる講習・考査でヘロヘロでしたが、
帰りはゆりかもめに乗って、東京の再開発で建った
たくさんの建築物を眺めながら楽しく帰ってこれました。