ネットで物を買うようになると人と会わなくても買い物が出来てしまいます。
一期一会という言葉がありますが、会わずして事を終える、
一期零会とも言えることがネット社会では起こっていることを
最近のネットオークションで痛感しました。
私の対応も上手くなかったこともあるでしょうし、
お互いに嫌な思いだけを味わった、お粗末な話です。
これ以上は愚痴になるのでやめておきますが、
相手を思いやるのが一期一会なら、相手に会わない一期零会の場合
相手を思いやるよりも問題自体を抹消して次の人を相手にしたほうが
効率的なのだろうなと思いました。
一緒に問題に向かっていく中で信頼関係が生まれ、
問題をクリアすることで感動が生まれるはずなのに、
問題自体を拒絶するのは何かもったいない気がしてしまいます。
世間では一方でホスピタリティという言葉がチヤホヤされ、
日本で言われてきた一期一会を見直す動きが起こっています。
でも、ホスピタリティは確実に裕福層を相手にしていて
庶民には一期零会的なサービスがどんどん広がっています。
スーパーにある『顔の見える野菜』は写真で顔を見せただけで高いのです。
(裏を返せば、個人情報に値段がつくご時世ともいえます)
社会の両極化は確実に進んでいるようです。
暗い話になってしまったので、良かった話をひとつ。
私が『一期一会』という言葉を身を持って教えてもらったのは
信州戸隠蕎麦の『うずら家』さんの店長さんからでした。
行列の出来る超人気店ですが、一期一会をモットーとしていて、
非常に気の利く店長さん、店員さんたちが心地よい応対と、
運がよければ感動までも提供してくれます。
もちろん蕎麦も絶品です。
ホームページの文面からだけでも気持ちが引き締まる思いを
分けてもらえますが、折に触れて訪ねたいお店です。